はじめましての夜
初めて会った夜
帰るまでの間に
偽物のわたしが作られてしまったのだなぁと思う。
ニコニコ笑っていれば
好きになってもらえて
好きでいてもらえると勘違いをしてしまった。
その勘違いに気づかずに
偽物の私を
なんとか本物にしようとして
偽物の私を続けるために
本当の私は奥底に押し込めて
気持ちも閉じ込めて
好きでいてもらおうと思っていた。
ほんとのほんとは
どう思っていたのだろう?
私のこと
嘘で固めた私からは
本当のことなど見えないままだった。